大阪南港にあるATC(アジア太平洋トレードセンター)ビルの
館内フロアガイドの前回の完全リニューアルから約3年が経ちました。
(前回は2020年の4月その時のブログはこちら)
この3年の間、マイナーアップデートは数回行われ、店舗情報や表紙デザインが更新されてきました。
そしてこの度、2023年4月からメジャーアップデートとなり、大きく変更されることになりました。
これまでフロアガイドとは別に飲食店情報(グルメガイド)のパンフレットがあったのですが、
今回はフロアガイドとグルメガイドを一つに統合したマップを制作したいというご依頼でした。
制作業者の選定はコンペ形式で行われたようですが、お見積もりとご提案の結果、
デザイズミで制作させていただくことになりました。(ありがとうございます!)
できあがったフロアガイドはこちらです。
今回のブログでは、リニューアルにあたってこだわったポイントをご紹介したいと思います。
紙面サイズは変えずに情報量は増加
今回はフロアガイド+グルメガイドの情報を今までと同様のサイズ(A3サイズ)に収めなくてはならないという任務がありました。環境に配慮といったこともあるんだと思います。
とにかく、コンパクトでありながら多くの情報をいかにみやすく載せるかということです。
当たり前ですが、紙媒体の場合はスペースが有限ですから、情報の取捨選択というか、
いかに無駄を省くのかが重要になってきます。
ちなみにグルメガイドはこんなボリュームです。まあまあ情報量多めです。
誰が見るのか?
早速こだわりポイントの一つ目。
このフロアガイドは主に誰が見るのかと考えると、
小さな子供さんを連れた家族がメインの利用者ということになります。
(2023年5月現在、コロナも明けたし、ATCの休日は家族連れで大賑わいです!)
ベビーカーを押すお母さんが、片手でマップを広げて扱いやすいようにということで折り方も考えないといけません。
旧バージョンはA3横を蛇腹折り(蛇腹折り3山というらしい)にしていましたが、
ATCさんの方でいろいろ試行錯誤され、今回の形に決まりました。
A3縦を巻三つ折りにしてからさらにそれを二つ折りにする折り方です。
横に長いと開いて見るのに両手を使わないと難しかったと思われますが、
縦にすることで、手の小さな方でも片手でもギリギリ扱えるかな・・・と。
どこに何のお店がある?
地図(マップ)に関しては、これまでのマップデータを引き続き使っています。今までは番号が、建物内の区画番号(住所)で示されていて、お客さん(利用者)にとってはちょっとわかりづらいものでした。
が、それも今回変更して見やすくしました!
こだわりポイント二つ目!
区画番号の表記を図面上の住所番号ではなく、利用者がわかりやすい通し番号で表記する。
飲食店と物販店は色を変えるだけでなく、丸と四角に分け、視覚的に識別しやすくなったと思います。
さらに、マップ上の番号を飲食店は赤い色、物販店は青色、アミューズメント系は緑という色分けをして、表紙にも同じ色を使ってインデックス風に載せています。こうすることで、表紙を見るだけでこのパンフレットにはどういう情報が載っているかということを瞬時に理解できるし、手に取った後にまずは左開きでめくって内面のマップを見てもらえるように工夫しています。
フロアガイドはホスピタリティを形にしたもの
商業施設をはじめ、不特定の多くの人が利用する施設では、「どこに何があるのかを分かりやすく伝える」「行きたいところに迷わず行けるようにする」のは非常に大事です。館内のサインと併せてきちんと整備されているところは好感が持てますよね。
フロアガイドをわかりやすくすることは、訪れる人に対するホスピタリティ、つまりおもてなしの心を表すもののひとつなんじゃないのかなと思います。お買い物など出かけた先で、そういう見方でそこのフロアガイドを見てみるのも面白いかも知れませんね。